デザインスタジオ

クリスマスの季節がやって参りましたね。

周りの話を聞いてると、本当に、こちらのクリスマスは、日本の正月そのものだなと思います。

 

2週間ぐらい前に、アカデミーのデザインプロジェクトを終えました。

紆余曲折し、最初から最後まで、良かったり悪かったり、

浮き沈みの多い感じでしたが、最終的には、very goodとの評価をもらえて良かった。

それもこれも周りの人に助けて頂いたおかげで。

 

私が先日終えたプロジェクトは、アカデミーでP5と呼ばれるデザインスタジオです。マスター3年生のコース。

 

対象地は、IJberg

Amsterdam - OostIJmeerの上に島を作ることがもう決定しており、そこに対して、どうより良く、betterなものにできますか?というお題。

 

IJbergにおける、もうすでに建設されているエリアを歩いてみると、分かりやすい構造の町になっているのですが、かなり単調。建物も箱型でエッジもすごく鋭角で、道路も直線的。

新しい町であるためか、味気ないなぁというのが正直最初に足を運んだ時の感想。

けど、新しい堤防の作り方を実践するなど、先進的な場所でもある。

 

また、アムステルダムの都市構造計画において、かつてはレクリエーションエリアとして位置付けられていたけど、アムステルダムの人口密度の高まりから、現在では、住宅地区として位置付けられている。

(オランダの他都市と比較して、アムステルダムの人口密度の高まりは、ものすごいもので、いまや、家を見つけるのはとても困難な状況となっており、また家賃の上昇も問題となっている。)

 

私自身は、これに対して、生活を豊かにすること、そして町の多様性(生物多様性含め)を高めることを目的にして、すでに存在している計画図に、その場所しかない要素を統合することでより多様性を持つ町へ変化させようと試みました。

自分の生活圏内に多様な空間があって毎日身近にそこを楽しめたら、発見や驚きがあって、生活豊かになるという仮説で。

 

その場所しかない要素というのは、

・湖の底の地形(湖の上に建設されるので)

・水の流れ、主に水の流れの圧力の違い

・周辺の緑地との関係

 

この要素からグリーンインフラをまず作り、

それに対してどうアーバンファブリックが反応していくかという視点でデザインした。

シンプルな操作ですが、書けば書くほど発見があって楽しかったな。

 

反省点としては、ディテールまでいけなかったこと。次のデザインスタジオでは、ディテールまでの提案が絶対なので、次頑張ろうー

 

今、まだものすごいデータが重いパネルしかないので、ちょっと整理してリンクとかで見てもらえるようにしたいと思います。グラフィックないとわからないよな、、、

 

私のグループは8人で、ランドスケープが4人、建築専攻が3人、アーバニズムの専攻が1人という構成。このミックスされた構成はP5だけのようだけど、専攻の違う人と一緒の課題に取り組んだのは、とてもおもしろかった。考え方や詰め方の違いを間近で見れて。

新たな堤防のあり方を提案するとか、シェアに特化したビルディングタイプの提案とか、水質浄化・生物多様性を向上させるための島を新たにつくるだとか、全然違う視点の提案があって、おもしろかったな。

 

あと、すごく良いなあと思ったのは、最終プレゼンの方法。

P5は確か8のグループに分かれていて、すべてのグループが、同日に最終プレゼンとなる。プレゼン方法はパネル(最低A1サイズ×5)で、全てのグループの学生のパネルが校内全体に貼り出され、学生がみんな見て回れるようになっている。

パネルや模型だけじゃなく、自分のスケッチや現地で採取した植物なども一緒に展示している人もいた。

 

同じグループの1人が、砂丘の環境を持った堤防を提案していて、発表の最後に、

「けど、ここで生活すると毎日家に着いたらこうなっちゃうけどね」って言って、

靴の中から砂丘の砂を出したよ、笑

誰にも言わず、ずっと仕込んでたんだなと思って。みんなすごい喜んでた。

見る人を楽しませるという姿勢、すごく大切だな、と改めて思ったよ。

 

そんなこんなで、もう年末。

けど、やっぱり1日1日がものすごく長く感じるのは相変わらず。

 

今は、引き続き事務所の仕事と、ペーパーのクラス、そしてクリニックと呼ばれるデザインのクラスをやっています。

 

クリニックもまたおもしろいシステムなので、いづれ書きたいなと思います!